その日、いつも通っている骨董品屋にいた。
近所の路地裏にひっそり立っている骨董品屋は、
アジア系のおばあさん店主が片言で切り盛りしている。
近所の路地裏にひっそり立っている骨董品屋は、
アジア系のおばあさん店主が片言で切り盛りしている。
元は店主の祖国から輸入した薬草を販売していた店らしい。
しかし、それだけでは採算が合わなくなったのか、
店内にずらりと並べられた長机には、
どこから仕入れたのかたくさんの骨董品がひしめき合うように並んでいる。
店内にずらりと並べられた長机には、
どこから仕入れたのかたくさんの骨董品がひしめき合うように並んでいる。
一見いつ来ても同じ商品が並んでいるように見えるのだが、
細かく見ていくと新入りの壺があったり、
いなくなったオルゴールがあったりする。
細かく見ていくと新入りの壺があったり、
いなくなったオルゴールがあったりする。
彼はいつもの様に店主のアジア系のおばあさんに挨拶をし、
店内を順番にゆっくり見ていく。
店内を順番にゆっくり見ていく。
しばらく歩いて、店の真ん中の長い棚の端にある、
人の頭くらいのサイズの石を見つけた。薄く白い布に覆われていた。迷わず布をどかす。
20kgくらいの石が丁寧に切られていた。
切った断面は木の年輪の様になっていて
断面以外の表面は木の皮のごとく少し分厚くなっていた。
石の色は白である。
人の頭くらいのサイズの石を見つけた。薄く白い布に覆われていた。迷わず布をどかす。
20kgくらいの石が丁寧に切られていた。
切った断面は木の年輪の様になっていて
断面以外の表面は木の皮のごとく少し分厚くなっていた。
石の色は白である。
その石の名前は『ホワイト…』と店主は教えてくれたけど、ホワイト以降の記憶がない。
石のすぐ側に柄は長いけれど先の小さなハンマーの様なものがあり、
彼はその使い方をまるで知っているかの様に手にとって、石を『コン』と叩いた。
心の底に共鳴する様な、不思議な澄んだ音が響いた。
簡単に不思議なんて言うもんじゃないな。
とにかく、知らない間に耳ではないどこかに入り込んで
傷口をくすぐるような音がした。
彼はその石に夢中になって、石の響きが止んでは叩くを繰り返した。
響はとても長い。
この、叩いてはその響きを感じる時間が、永遠に続けば良いと思った。
石のすぐ側に柄は長いけれど先の小さなハンマーの様なものがあり、
彼はその使い方をまるで知っているかの様に手にとって、石を『コン』と叩いた。
心の底に共鳴する様な、不思議な澄んだ音が響いた。
簡単に不思議なんて言うもんじゃないな。
とにかく、知らない間に耳ではないどこかに入り込んで
傷口をくすぐるような音がした。
彼はその石に夢中になって、石の響きが止んでは叩くを繰り返した。
響はとても長い。
この、叩いてはその響きを感じる時間が、永遠に続けば良いと思った。
店主のおばあさんにこの石は一体いくらで売られているのかと聴こうとする。
目が覚める。
胃の中になまりでも突っ込まれたような
重苦しい
朝が
朝が
朝が襲って来る。
どうしてこんなに
生きるのがつらいんだろう。
目が覚める。
胃の中になまりでも突っ込まれたような
重苦しい
朝が
朝が
朝が襲って来る。
どうしてこんなに
生きるのがつらいんだろう。
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