2021-06-17

手羽先テレビジョン初楽曲 “聖徳太子訓練プログラム~これであなたも聖徳太子~” リリースのお知らせ




“聖徳太子訓練プログラム 〜これであなたも聖徳太子〜” は、 総合芸術家集団である「手羽先テレビジョン」の初リリース楽曲です。



作曲 / 作詞 / 演奏 井塔由梨 演奏 おざわ彩瑛、長崎東高等学校吹奏楽部 サンプリング楽曲 交響詩「アルプスの詩」(フランコ・チェザリーニ)



楽曲の長さが2時間34分22秒と長いため、各種ストリーミングサービスやダウンロードサービスでは配信ができません。
CDの最長録音時間も越えているため、YouTubeのみでリリースとなります。
(2021年6月17日現在)

本投稿の最下部に埋め込みで動画を掲載いたします。

 

 

■楽曲解説

ヒトとヒトとのコミュニケーション。
それは、様々な概念の縮尺を自在に操り、互いの認識のサイズを可能な限り近づけ、分かり合おうとする行為だと多くの人は感じているのではないだろうか。
しかし、私は思う。
分かり合うための縮尺の変更すら、ひとたび行ってしまえばその意味合いは変わり、誰かと分かり合うことはおろか、自分すら見失ってしまうことにつながるのではないかと。


旅立ってしまった恋人から受け取った木綿のハンカチーフも、触れたときに感じた凹凸の縮尺を変えてしまえば、途端にウールのマフラーに変わってしまう。
そんな風な概念の縮尺変更を、我々は平気で行ってはいないだろうか。
それも、同時に、沢山。


真実とはいったい何なのだろうか。
そんなものはどこにもないのに、あると信じ込み、無意識に、真実のようなものの存在に踊らされてはいないか。

我々は、常に自分自身の要素を限りなくゼロに近づけることでしか、真実のようなものにすら近づくことができない。

ゼロに近づくとは何か。
それは各々にしかわからない。
概念の縮尺変更をすべて元に戻した先にしか、それは見つけることができない。


“聖徳太子訓練プログラム”は、上記のような「概念の縮尺変更」の危うさ、またそれによって巻き起こる快・不快についての考えを表現しようと試みたものである。


■追記

 エクトル・ベルリオーズは、幻想交響曲のスコアに、彼自身によって楽曲を解説したプログラム・ノートを必ず配るようにという指示を書いた。

楽曲に深く聴き入るためには、奏でられる音そのもののみならずそれに付随する文字情報も必要だと、作曲者自身考えていたのだろう。

 可能な限り、表出する情報を削り、そのコアだけを差し出すタイプの表現が、市場から重宝されるのは百も承知だ。
しかし、その「末端から見えるセオリー」だけを盲信し、自らの作品にそれを無自覚のまま適用することは、芸術からその純粋性を欠落させることにつながるのではないだろうか。







0 件のコメント: