2021-06-05

複眼、主観






幾つもの間仕切りを取っ払って

草原の真ん中

ひとりがけのソファに座り空を見上げる

間仕切りのあったところを境に

吹き上げる幾つかの竜巻

これも、これも、同じ仕組み

間仕切りがあったんじゃない

私の目が

昆虫のように

世界をいくつもに分けて

認識していただけ






真の客観などなく

ただひたすらに

主観を観察しているに過ぎない

内と外があるというのは誤認で

全ては私の認識内で巻き起こっている

自己の喜怒哀楽はもちろん

他者の喜怒哀楽すらもそう






長い長い夢を見ている

人生という名の下に






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